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就学前の書字支援について

2022.11.23 | Category: 小児

こんにちは。段々と寒い日が多くなりましたね。

11月も後半に差し掛かり、就学に向けて準備を進めていらっしゃるご家庭も多いと思います。

今回は、そんなお子様に書字について支援させて頂きましたので、そのお話をしたいと思います。

ご相談内容は、ひらがなの練習をしているけど指先の力が弱いのか、鉛筆の持ち方が気になるとのことです。

書字中の姿勢はよかったので、鉛筆の持ち方・書字中の指の動きに主に着目して評価を行いました。

早速、お子様に「の」を書いてもらいました。

鉛筆の持ち方ですが、親指・人差し指で作る「C字」が潰れています。

親指の根本で鉛筆を押さえているように見えます。

人差し指は第一関節が反っていますね。

(※右側に正しい持ち方の写真を提示しました。)

そこで、お子様が鉛筆を持ちやすく、書きやすくなる方法がないか、いろいろな物を試してみました。

まず、親指・人差し指・中指の「三指握り」がしやすいように「くもん」さんの三角鉛筆を試しました。

しかし、持ち方はあまり変わらず・・・。

ただ、ご本人は「人差し指がえんぴつにぴたっとするから力が入りやすい」とのことでした。

そこで、さらに持ちやすくなるように三角鉛筆+鉛筆ホルダーで試してみることにしました。

三角鉛筆+太めのペンホルダーです。

親指の位置がよくなり、三指握りに近い形になりましたね。

しかし、人差し指の反りがまだ気になります。

親指・人差し指に過剰に力が入っているようにも見えました。

こちらは、KUM®さんのSattler Gripを使用しています。

もう少し、人差し指を安定できないかと次に試したのが、トンボ鉛筆さんの「もちかたくん」です。

鉛筆の太さの関係で三角鉛筆にこの鉛筆ホルダーが入らなかったので、普通の鉛筆を使用しています。

幼稚園でもこのペンホルダーを使用して練習しているそうです。

一見、きれいな三指握りの持ち方をされていますが、いざ書字を行うと人差し指と親指の間で鉛筆がぐらぐらしていました。

手のひらの中の空間が大きくなり、鉛筆を安定させにくい印象です。

本人も「書きにくい・・・。」とのことでした。

やはり、ある程度しっかりと鉛筆を握っている感覚がした方が持ちやすい様子でした。

そこで最後に試したのが、三角鉛筆+「ダイソー」さんの鉛筆ホルダーです。

シリコン素材で指先がフィットしやすく、ペンホルダーには指の形に窪みがついており、指の位置を適切な場所にガイドしてくれます。

こちらを使用すると人差し指の第一関節の反りがなくなり、一番きれいな三指握りになりました。

指先にも適切な力が入っています。

書字の結果です。少し見にくいですが・・・。以下、書字中の指の動きの特徴です。

●左上の普通鉛筆は、「の」の書き始めが突き抜けています。書字中は鉛筆の先の細かい動きの調節が難しそうでした。

●左下の三角鉛筆は「の」の書き始めは突き抜けていませんが、まだまだ、指先の細かい動きと力加減の調整が不十分で、線がガタついています。

●ペンホルダー3つのうち、左下の「三角鉛筆+Sattler Gripのペンホルダー」は鉛筆はしっかり持てていましたが、書字中の人差し指が伸びる動きが不十分で「の」が平たくなりました。

●ペンホルダー3つのうち、一番上の「三角鉛筆+もちかたくん」は一見、きれいな「三指握り」で持てていましたが、書字中は鉛筆がぐらぐらするので徐々に指先に力が入り「の」を書くたびに段々と字が小さくなってしまいました。

●右下の「三角鉛筆+ダイソーさんのペンホルダー」は持ち方がきれいな「三指握り」になり書字中の指の動きもほとんど気になるところがありませんでした。

 

これらの結果から、書字を練習するときは「三角鉛筆+ダイソーさんのペンホルダー」を使用して頂くことになりました。

今後の練習の成果が楽しみです。

 

いかがでしたか?

鉛筆・ペンホルダーの形状を変えるだけでこんなにパフォーマンスが変わります。

 

今回、こちらのお子様には「三角鉛筆+ダイソーさんのペンホルダー」が合っていましたが、

他のお子様には別のペンホルダーや鉛筆が合うことも多々あります。

「これがいいので、これを使ってください」とみんな同じにするのではなく、それぞれのお子様に合うもの・方法を探すことが大切です。

「弘法筆を選ばず」なんて諺がありますが、

是非、使う物にはこだわってお子様にあったものを選んで頂きたいと思います。

長くなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。

就学前には気になること、不安になることがたくさんあると思います。

ぜひ、お気軽にご相談くださいね。

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お子様の歩行器のポジショニングを行いました

2022.11.15 | Category: 小児

当センターを利用頂いている脳性麻痺のお子様のお母様から、歩行器での歩行の様子を見てほしいと依頼がありました。

普段使われている歩行器を自宅からご持参いただき、歩行の評価を行いました。

歩行器での歩行の様子を見させていただくと、体幹が前のめりになりやすく足を振り出すときに、体幹が左右に動揺されていました。

スピードも出やすく、歩行器を押さえる介助を行うか錘をつける必要がありました。

 

しかし、お母様の介助で歩くときはとっても上手に体を起こして、身体の左右の動揺も少なく歩いていました。

お母様の介助方法を見ますとお腹のあたりに手を置いてらっしゃったので、お腹に「当て」があると歩きやすいことがわかりました。

そこで、歩行器に「当て」になるベルトを着けてみました。

少し見にくいかも知れません(汗)歩行器の骨盤パッドのところに工具などをぶら下げるサポートベルトを取り付けています。

サポートベルトは耐久性のある紐でしっかりと固定しています。

 

サポートベルト。ホームセンターなどで売っています。

裏はこのような感じで、今回はクッション性があるものを使用しました。

サポートベルトに作業ベルトを通し、ワンタッチで装着できるようにしています。

歩行器で立って歩いているところです。

しっかりと体をおこすことができています。歩行スピードはまだやや速めですが、危なっかしさは減り、歩行中の体幹の左右への動揺も少なくなりました。

サポートベルトは中央部分が一番幅広くなっているので、「当て」の面積が広くなるように

最初は後ろでカチッとベルトを止めるように設定したのですが、歩行中にベルトがずれやすく、立ってベルトをつけるときにも手間が多くなってしまうので、このような形に落ち着きました。

後日、お母様から「本人も以前に比べ腰が安定し、歩きやすそうです」と嬉しいコメントを頂きました

お子様の能力を発揮できるお手伝いができ、嬉しく思います。

どうしてもお子様の難しいところに目が行きがちですが、うまくできている場面や環境を見逃さずに日常生活に活かせるようにしていきたいと改めて思いました。

※ブログの掲載にあたり、お母様から写真を使用する同意を頂いています

 

だるまリハビリセンターは、お子様のお困りごとを解決するお手伝いをさせて頂いています。

是非、お気軽にご連絡ください★

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お子様の登下校中のお困り事について

2022.10.19 | Category: 小児

今日は、登下校中のお困りごとに対し、ご相談を受けた話をしたいと思います。

当センターのホームページ動画「立ったまま靴下をはくことができるようになった!」にご協力いただいたお子様です。

自閉症スペクトラム疑いと診断され、現在は普通小学校の支援学級に通ってらっしゃいます。

 

以前は多いと週に一回、登下校中に転ぶことがあったそうですが、最近はバランスや集中力も良くなり登下校中に転ぶことはなくなりました。

他にお困り事がないかお伺いしたところ、

「実は・・・。」とお話してくださいました。

なんでも、登下校中の手荷物に困っているそうです。

お子様は手に何か持つのがとにかく嫌いで、全ての荷物を無理やりランドセルに入れようとするそうです。

下校前にはランドセルに荷物がすべて入らなくて、帰りの準備が中々終わらず、クラス全体の帰りが遅くなることもあったそうです。

お子様ご本人に聞くと、「手提げを持ってると歩きにくくなるの。怒られるのもわかってるけど振り回しちゃうし。途中で置き忘れてくることもある。月曜日と金曜日は荷物も多いし、雨が降ってたら傘も持つからもう最悪」

とのことでした。なるほど・・・。

登校中の動画を見せて頂くと、ご自宅から集合場所に行くまでの間でも、荷物をぶんぶん振り回していました。

荷物を振り回すことで体も振られて、ふらふら歩いているように見えます。

 

そこでいろいろ調べて、ご紹介したのがこちら

「未来工房 結」さんが販売している「てぶラン」です。

ランドセルの補助バックで、写真のようにランドセルの側面に取り付けることができます。

ランドセルと「てぶらん」の中身です。この日は「てぶラン」に体操服を入れてらっしゃいました。

ランドセルには、上着・水筒・上履き袋、写真には写っていませんが、iPadも入っているそうです。

他社さんで、ランドセルの両側面に取り付けるタイプの補助バックがあったので、そちらも紹介しましたが、(荷物が偏ると重心が傾いてバランスの問題が出るのでは、と考えたので)

ご本人曰く、「オレ入れるところ多すぎても、どっちに何を入れたか忘れる問題があるから1つでいい」とのことで

こちらに落ち着きました。前より自己分析の精度があがってらっしゃって、成長を感じました!(^^)!

 

通われている小学校は、手荷物は学校指定の手提げ袋に入れる決まりがありましたが、

お子様の特性と登下校中の事情を担任の先生と校長先生に説明し、ランドセル補助バックを使用する許可をもらうことができました。

(ちなみに絵具セットや習字セットなどの大きい物は学校に置いて、筆やパレットなどの汚れ物のみをビニール袋に入れて持ち帰ることになりました)

 

しかし、今の小学生って本当に荷物多し、重いですね・・・。

お子様のランドセルを許可を頂いて背負わせてもらったら、あまりに重くて思わず「え?修行?」と聞いてしまいました。

「ほんとだよ・・・。」とため息交じりに答えて下さいました(笑)

「でも手荷物持たなくてよくなったし、ストレス減ったよ!お帰りの準備も早くできるようになった!」

と笑顔で教えてくれました。

 

きっと、大人が気づいていなくても、子供さんが困っている事は大きなものから小さなものまで、たくさんあると思います。

これからも、そんな困りごとを取り除くお手伝いができればいいなと思いました。

 

長い文章になりましたが、お読み頂きありがとうございました。

お困り事やご相談がありましたら、どうぞお気軽にご連絡ください★

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改造スプーン(T字スプーン)を作成しました

2022.10.17 | Category: 小児

当センターを利用頂いているお子様のお母様からスプーン・フォークの操作についてご相談がありましたので、T字スプーン・フォークを作成しました。

元々は、以前に改造スプーンを作っていて、それを使われていましたが、お子様が大きくなりサイズが合っていなかったので作成することになりました。

 

最初は乾燥すると固くなる樹脂粘土で作成しましたが、スプーン・フォークが重くなってしまったので、

(総量65g・・・)

素材を変えまして、再度挑戦です。

小学校高学年以上にになると、手が大きくなり、T字の部分を全て粘土や樹脂で作成するととても重くなってしまいます・・・。

健康な方は多少重いかな?といった感じで済みますが、やはり、手首や指の筋力が弱い方には重さはとっても重要な要素になります。

軽量化を図るためにで今回は中芯にホームセンターで売られているホースを使用しました。

ホースを必要な長さに切り、写真のように切り込みを入れて・・・。

スプーン・フォークにくるくる巻き付けて、接着剤でとめます。

今度は自由樹脂を使いました。粒状になっていて60度以上のお湯につけると粘土状に柔らくなります。

溶けている間は、写真のように透明になり、冷えると白色になって、プラスチックぐらいの強度になります。

それをスプーン・フォークと中芯につけて成型し・・・。

 

完成!

重さもなんとか47gに抑えることができました・・・。

スプーンですくうときに、腕や首に力が入っていたので、すくいやすいように スプーンの先端を上げています。

また、スプーン・フォークを口に取り込むときにも、手のひらを上に向ける動き(回外といいます)が少しやりにくく、肩に力が入っていたので、スプーンの先端が口に向かいやすいように、気持ちカーブをつけました。

人差し指、親指、中指でしっかり把持できるように窪みもつけています。

スプーン・フォークを持った時に、親指と人差し指できれいなC字を作れるように、人差し指の根本の部分を少し厚めに作っています。

スプーンですくうところです。このときはまだ指の部分に窪みをつける前でしたので、すくうときに人差し指が外れていました。

窪みをつけてから、お家で食事をするときも親指・人差し指が外れにくくなったそうです。

リハビリで手の練習をしつつ、スプーン・フォークなどの道具や座る姿勢・椅子の環境を調節しながら、お子様が食べやすいようにお手伝いさせて頂いています。

また、次回のリハビリで様子をお聞きしつつ、調整していきます。

 

だるまリハビリセンターでは、日常生活でのお困り事に対し、リハビリ・支援をさせて頂いています。

どうぞお気軽にご相談ください。

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ここまで読んでいただき、ありがとうございました★

食事動作と姿勢コントロール~麻痺側上肢を机上に乗せておくことの重要性~

2022.09.18 | Category: 小児,片麻痺日常生活

9月も後半に差し掛かり、秋らしくなってきましたね。

秋といえば・・・・食欲の秋!

今回は食事動作と姿勢コントロールについてお話をさせて頂きます。

 

皆様、リハビリの時に「お食事の時は麻痺側の手を机の上に乗せるようにしてくださいね」と

セラピストからアドバイスをもらったことがあると思います。

皆様「わかりました」と言って、できるだけ麻痺側の手を机に乗せるようにしてくださっています。

しかしですよ?・・・正直なところ「麻痺した手を机に乗せないからって何が変わるの?」と、ちらっとでも頭をよぎった方はいらっしゃいませんか?

 

ここではっきり言いましょう。麻痺側の手、(スプーンを使っていない方の手)を机に乗せないと・・・。

 

姿勢とスプーン・お箸の操作性が変わるんです!!!!!!!!!

 

変わるんですよ。大事なことなので2回言いました。

 

ここである実験を紹介します。

医療系専門学校に通っている学生21名に対し、60秒間でスプーンでどれだけの豆を移すことができるかという実験が行われました。

実験は課題①.「非利き手を机に乗せる」を行い、次に課題②.「非利き手を机に乗せない」順番で行われました。

 

結果は、課題②「非利き手を机に乗せない」方は、早い段階から体が大きく非利き手に側に傾き、前方への重心移動が不十分になる人数が多くなりました。

また、身体の傾きだけでなく、豆をこぼす量も課題②の方が多くなりました。

神経系に損傷がない健常人の方でも机に非利き手を机に乗せる・乗せないでこんなにも姿勢に影響が出現します。

また、箸を持つ方の手に運動の制限がある場合、さらに姿勢が傾くことがあります。

片麻痺の方や脳性麻痺のお子様などでは、麻痺の出ていない手、あるいは麻痺の軽いほうの手でも、日頃の過剰使用で関節が硬くなっていることがあります。

特に手のひらを上に向ける動き(回外といいます)が不十分ですと、写真のような現象が起こることがあります。

麻痺側上肢を机上に乗せておくことで身体の傾きを軽減できますし、身体が傾いても正中に姿勢を修正しやすくなります。

このように、麻痺側上肢を机に乗せておくことは、とても大切なことです。

ですから、是非ともお食事の時は麻痺側上肢を机の上に乗せるようにしてください。

 

とは言っても臨床では「そもそも机に麻痺側上肢を乗せておくことが難しい」方によく出会いますし、ご相談を受けます。

麻痺側上肢に力が入らずに机から麻痺側上肢が落ちる、あるいは麻痺側上肢が曲がってくるなどなど。

 

麻痺側上肢が落ちてしまう方にお勧めなのは、「重錘バンド」の使用です。

このように手首や足首に巻いて使う錘(おもり)です。

これを巻かずに錘を伸ばした状態で、麻痺側の手首や麻痺側の手の甲(指は伸ばした状態で)において、麻痺側手が机から落ちないようにします。

スポーツショップの筋トレコーナーでよく見かけますので、是非チェックしてみてください。

麻痺側上肢が曲がってくるという方は、錘を使ってもなかなか机に麻痺側上肢を置き続けることは難しいと思います。

そのような方は麻痺側上肢と体幹の間にクッションを挟み、麻痺側上肢の重さが直接肩に掛からないようにするだけでも、姿勢の傾きを軽減することができます。

是非、試してみてください。

ここで紹介した麻痺側上肢を机に乗せておく方法はほんの一部です。最適な方法はその方、その方で違いますので是非ご相談くださいね。

(当センターへのお問合せはこちらから)

本日は、食事動作と姿勢コントロール~麻痺側上肢を机上に乗せておくことの重要性~についてお話をさせて頂きました。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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〒343-0845
埼玉県越谷市南越谷3丁目9-7 ドリームハイツ1階

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